が気になった。それから何年かして自殺してしまった。僕は非常に淋しい思いをしたものだ。ちなみに
その時娘役を演じたのが元阪神のコーチ田淵の夫人、当時のジャネット八田であった。 あと、撮影の
合間に小道具係のタケさんがあくびをした拍子にあごをはずしてしまい救急車で病院に運ばれたって
こともあった。当時チーフ助監督だった下村優さんは今では日テレ系のテレビドラマの監督として活躍
している。又、俳優集団「悪役商会」の一員である丹古母鬼馬二さんが、僕が祇園のクラブ「ノスタルジ
ア」で演奏している時に来店したことがあったが、 彼とは助監督時代に一緒に仕事をしたことがあった
ので余程、声をかけようかと思ったが結局できなかった。 それからあるパーティーの仕事でゲスト歌手
として里見浩太郎さんが来た（彼は歌も中々渋い）。僕らのバンドで歌うことになり、その打ち合わせの
時に東京でのことを話そうと思ったが、結局断念した。 東京で映画の仕事をするきっかけとなった姉の
眞理子はもう５０年以上も映画のスクリプター （記録係） という仕事をしている。 スクリプターとは映画
監督の謂わば女房役みたいなもので、カットのつながりや、小道具のつながりやカットの時間の把握等
かなり重要な仕事である。 姉は６チャンネル朝日放送系の土曜ワイド劇場、宇津井健 主演「車椅子の
弁護士・水島威」や、 名取裕子主演 「法医学教室の事件ファイル」 などを担当していた。 あと水谷豊
主演の「相棒」も担当している。この前観た劇場用の「相棒」にも姉の名前が見てとれた。 ドラマの最後
でスタッフの名前が流れる時、記録係 (スクリプター ) のところに唐崎眞理子の名前が出てきたら、それ
は僕の姉である。 もどる